コラム

【スイムトレーニング】環境への適応

2019.06.28

オリンピックの夢と悪夢

過酷な環境でも美しく咲く花
いよいよ2020年は4年に1度のオリンピックイヤーですね。スポーツから「目が離せない!」という方、「目を背けたい」という方、様々かと思います。「オリンピックでは実力を発揮できず嫌な思い出しかない」と語る元水泳選手に、「出場の夢すら叶わなかった私に言うなよ」なんて心の中でつぶやいています。まあ、努力したからこそ悔しさも大きいのだろうと理解はしますが。
「継続は力なり」とは申しますが、多くの競技スポーツに年齢的なピークが存在します。「次こそは」とトレーニングに励んでも、抗えない限界を感じることもあります。進学や就職を機に競技から引退したという方も多いのではないでしょうか。

残酷なタイムの競技

競技を引退した後も趣味として継続できるかどうかは、種目によって大きな差があると思います。水球や高飛び込み、アーティスティックスイミングなどは、メンバーや施設といった課題が多いと思います。一方で競泳は(文字通り”競”うかを別にすれば)、継続しやすい環境が整った種目といえます。多くのフィットネスクラブや公営のプールにコースロープや5mフラッグが張られ、ペースクロックも設置されています。

プールにはコースロープやフラッグ、ペースクロックが設置されています。
ただ比較的環境に恵まれているとはいえ、どうしてもプールに足が向かない理由も思いあたります。それは、競泳がタイムを競う競技だということです。

選手は自身のタイムを覚えています。試合でのベストタイムだけではなく、練習タイムも、かなり詳細に。トレーニングは”過負荷に適応すること”ともいえますので、負荷の基準となる練習タイムは覚えてしまうものです。引退して練習量が減れば、当然記憶しているタイムから離れていきます。どんな種目の選手でもパフォーマンスの低下を感じるとは思いますが、タイムの競技ではそれが数値化され、突きつけられるのです。
ストップウォッチとラップタイム

新たな環境への適応

進学や就職と同時に競泳から引退すると、新たな生活環境で再び泳ぎだすのは難しいかもしれません。帰りに立ち寄れるプールがなければ、週末しか泳げないかもしれません。それでもモチベーションが高ければ、その環境なりのスイミングライフを組み立てる気にもなりますが、イメージ通りに泳げない もどかしい気持ちを整理できずにいると、プールに戻るきっかけがつかめないかもしれません。

でも、あえて言います、プールで待っています。

「また泳ごう」と思ったらダンロップスポーツクラブを思い出してください。泳げる方にも満足していただけるように、各店で様々な取り組みをしています。

令和元年でちょうど25周年の平塚店では、「オープン当時には泳げなかったのに、今では大会に出場している」という方もいらっしゃいます。なので、上級アクアプログラム「スイムトレーニング」の人気が高く、3レーンを使用することもあります。レーンごとにサイクルや本数を変えたりして、会員様の泳力にあった練習をご提供したいと考えています。

幕張新都心に立地する幕張店では、今年(2019年)初の試みとして、7月から9月までの期間は朝7時からプールを利用することができます(お申し込みが必要です)。「急な残業もある」という方も、朝ならスケジュールが立てやすいのではないでしょうか。Tシャツ短パンで来て、泳いでからスーツで出勤するなんてオシャレですよね。
朝のプール

「ご提案」はできませんが…

様々な思いを抱えている方がいらっしゃいますので、軽率に「ご提案」はできませんが、引退後このように泳いでいる方もいらっしゃいますので、ご紹介いたします。
【Style1(※1)以外を泳ぐ】あえてベストタイムもおぼろげな苦手種目を泳ぐのも新鮮です。「もどかしくて当然、だって苦手種目だから」と割り切れば、体は重くても気持ちは軽くなります。え?Style1は4個メ(※2)ですか?ほぼ全ての要素が入っていますね。では背泳ぎのスタートを練習するというのはいかがでしょうか。ダンロップスポーツクラブでは公認プールでの「スタート練習会」も開催しています。
【とりあえず108本泳ぐ】アタマの中には色々あるかもしれませんが、とりあえず108本泳ぐと少しすっきりするかもしれません。年末には多くの店舗で108本泳ぐイベントを開催しています。もちろん、年末でなくてもフリーコースで泳ぐのも良いと思います。何メートルを何秒サイクルで泳ぐかによって泳距離も所要時間も変わりますが、例えば100mを1分30秒サイクルで泳ぐと、10800m-2時間42分です。

ご提案はできないとは申しましたが、ブランクはなるべく短い方が良いと思います。

プールでお待ちしています。

※1:Style1[すたいる-わん]専門種目。4泳法(クロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ)の中で得意とする泳法。個人メドレーを含めた競技種目の中の得意種目を指すこともある。さらに泳距離を限定して使用することもある。例.私のStyle1は200m平泳ぎです。
※2:4個メ[よん-こ-め]400m個人メドレーの略。4泳法をバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形の順で100mずつ泳ぐ種目。長水路(50mプール)の試合でも種目がかわる際のターン動作も同じ種目へのターン動作も含まれ、オールマイティな能力が必要とされる。ただ、背泳ぎのスタート動作は含まれない。
※3:1500m[せんごひゃく-(めーとる)]1500m自由形の略。競技種目としては、1500mの設定は自由形のみなので”自由形”を省略することがある。発音する際には[せんごひゃく]と、mを省略することもある。さらに[せんご]と省略することもあるが1005m自由形のことではない。

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